2012年6月15日金曜日

背景の写真について:バイエルン州立歌劇場

さあ、始めることにしましょう。

ここで、一つブログの背景になっている写真について説明をしておきます。
ここは、ドイツ、ミュンヘンにあるバイエルン州立歌劇場です。私が世界の中でももっとも好きな劇場の一つです。なぜ好きかと言えば、もちろん演目、オーケストラ、合唱団、内装、中で食べられる熱いベリーがけのアイスもさることながら、この劇場を守ってきたミュンヘン市民の心意気が好きです。

この劇場は、歴史的に何度か火事で焼け落ちてしまったことがあるそうなのです。戦前のことになりますが、劇場再建のために、ビールにかけられている税金を値上げして、その再建費用を捻出したという歴史があります。ドイツといえばビール、ビールといえばドイツというほどですからあっという間にその費用は捻出されたとのことです。私は、この話が大好きです。

この写真の劇場は戦後復興されたものですが、このビール税のことを思い出すたびに、文化や芸術は、思いのある市民こそが守るのだということで胸が熱くなります。守りたい、好きだ、大事にしたいという思いがなければ、政策や施策もない、と思いますし、政策や行政がやれることは限られると思っています。

今、日本でも消費税を上げようということで国会で様々なやりとりがなされていますが、何のためにあげるのかということに納得さえいけば、国民の多くは賛成するとおもうのです。尖閣諸島を買うという石原都知事の突飛とも思える目論みにも、いまや数億の寄付が集まっているということをニュースで知りました。何のためにということがはっきりしないから、増税には躊躇してしまうのですよね。

(M.K)

1 件のコメント:

  1. 私はミュンヘンの劇場へは行ったことがないのですが…ヨーロッパへ旅行した時は最初に町の教会と劇場を訪れます。
    何故なら建物の壁や広場から、そこで生活する人の劇場や文化に対する接し方と歴史を感じられる(気がする)からです。
    日本の劇場にはバイエルン州立歌劇場の様なエピソードや歴史を感じさせてくれるものが少ないことが残念です…
    (大きいホールはいっぱいありますが。。。)
    いつか(大学院を卒業する前に!)この劇場を訪れてみたいです!!

    (茶・seiko)

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