2013年1月24日木曜日

ジャズ喫茶を見て感じたこと


初めての投稿が遅くなり申し訳ありません。小林真理先生の文化政策の受講者の早稲田大学大学院政治学研究科1年カトウです。

私は音楽が好きなので、そのことと文化政策の関わりを少し考えてみました。
高田馬場・早稲田には、私の知る限りではジャズ喫茶が3店あります(ここでいうジャズ喫茶は、ジャズバーやジャズの流れるレストランは含んでいません)。どれも素晴らしいお店です。
ひとつの地域に3店舗も存在する地域はほぼありません。学生街だからそういった店が残っているのかもしれません。全国的に見たら、ジャズ喫茶は昔に比べて激減しています。
端的に言えば、需要が少ないから減少するのでしょう。仕方のない事ではあります。
しかし、(ジャズ喫茶に限らず)個性ある個人店が存在することによる街の魅力がなくなることや、
様々な店があることで様々な人間を受け入れてくれる場所が存在するといった包容力が街になくなるのではないかと思わずにはいられません。
あたりさわりがなく低価格で入りやすいチェーン店が店舗数を拡大していき、個人店が減少していくこと*1は資本主義の上ではしょうがないことなのでしょうが、
文化の多様性がまさになくなっていっている気がします。

行政の文化政策でこういったことにどういった対応ができる(あるいはできない・するべきでない)のか疑問を持ちました。
例えば、大小の劇場を作ることや伝統芸能の保護は、文化政策でやりやすいことに思えます。
それにくらべて、個人店の保護、より一般的に言えば、教養となると公権力が認めない文化的事象は促進・保護しにくい気がします。(間違っていたらご指摘ください)
そもそも、そういった文化は行政が介入しないからこそいいという意見もわかりますし、その通りだと感じますが
何を奨励・促進するべき文化で何をそうでない文化か決めることは、かなり恣意的であるように見えます。
文化政策が偏りのあるものならば、文化事象の多様性は失われるように思えます。
文化事象の多様性は、様々な個人に対する社会の包容力であると考えるので、より文化の多様性に配慮した文化政策が必要ではないかと感じました。

*1 「喫茶店営業の実態と経営改善の方策」平成24年度生活衛生関係営業経営実態調査をまとめたもの

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