2013年1月25日金曜日

文化、芸術とは

はじめまして。早稲田大学政治学研究科1年のカネヤマです。
投稿が遅くなり申し訳ありません。
文化政策を受講しています。

私は、文化政策という授業を受講していますが、学部・修士ともに日中韓のFTAについて学んでいます。
そのため、文化について深く考える機会は今までほとんどなかったように思います。
この授業を通して、私の今までの経験を振り返ってみました。

文化や芸術に触れる機会は多くありませんでしたが、その中で一番印象に残っているのはルーブル美術館でジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『大工聖ヨセフ』を見たことです。
小学校6年生の時に家族でルーブル美術館を訪れました。
絵画についての知識も世界史の知識もほとんどなかったため、絵画や彫刻を見ても、ただすごく細かかったり、写真のように写実的だったりとなんとなくすごいなということしか感じませんでした。
しかし、『大工聖ヨセフ』を見たときに全身に鳥肌がたちました。炎に照らし出されたヨセフの目が本当の目のように見えました。ヨセフとイエスの光あて方もなんとなく不気味で、理由はわかりませんが少し怖いと思いました。
この時初めて、人々が後世まで残したいと思う芸術作品というものの存在を実感しました。
たった一枚の絵に信じられないほど強い力を感じました。

もう一つ、ルーブル美術館で印象に残っていることがあります。
それは、小学1、2年生ぐらいの子供たちが絵画の前に座ってスケッチをしていたことです。
授業の一環でみんな一生懸命絵をかいていました。
それまで美術館でスケッチをするという発想が私にはありませんでした。
ルーブル美術館は、18歳未満は無料で入館することができます。
子供たちはよく美術館を訪れ、気に入った絵の前で長いことスケッチを描くことができるのです。
子供たちにとっては遊び場のようでした。
父は、美大出身ということもあってとてもうらやましそうにしていたのをよく覚えています。

それ以来、美術館にはあまり多くは行っていませんが、ポスターを見ると行ってみたいと思うようになりました。
日本の美術館に『大工聖ヨセフ』がきた時には、もう一度見に行きました。二度目に見たときも、全身に鳥肌がたちました。
私にとって芸術体験というようなものは、『大工聖ヨセフ』との出会いのようです。


(早・カネヤマ)

0 件のコメント:

コメントを投稿