2012年7月18日水曜日

すみだストリートジャズフェスティバル


初めまして。
投稿よりもコメントからいきなりお邪魔しました、青・Ne3です。

皆様の投稿を読んでいて、「へ〜そうなんだ」と言う事や共感できることが多く、楽しみに拝見しております。

私は現在いくつかの文化関係(芸術というよりポップカルチャーより)の活動にオン・オフ関係なく携わっております。
俗にいう「お祭り女」というところでしょうか。w
例えば、東京コレクション(商業的な色満載のガールズのほうではありません。)やすみだストリートジャズフェスティバルが今まさに携わっている大きな企画です。
このほかにも個人的立ち上がった演劇集団に属してみたり、パブでコンテンポラリーダンサーとセッションライブをしてみたりと、ライブペイントとライブ演奏を一緒にやるバンドを組んでみたりと怪しいことばかりやっておりますw
怪しい活動は後々紹介するとして

さて、今回はすみだストリートジャズフェスティバルをご紹介。

これは、今年で3年目を迎える、錦糸町駅界隈〜スカイツリーの地域の町中の約30ヶ所をステージにし、8月の土日2日間ジャズ漬けになるフェスティバルです。
また、ジャズ=ジャム=町に調和すれば何でも来いと解釈し、スポーツイベントやアートイベント等、幅広く取り入れている現在非常に求心力のあるイベントです。
1年目には2万人来場、2年目は雨にも関わらず4万人来場、そして今年は10万人!(きてほしい)
墨田区は元々多方面において文化が栄えていますが、どうしても浅草辺りが盛り上がってしまいます。
錦糸町だってかつては銀座に負けない繁華街。
人口密度が高い(確か東京都で3位くらい?)東のこの町を文化の町にしよう、そして文化で盛り上げようと住民や町好きが立ち上がった訳です。

主催は「すみだストリートジャズフェスティバル実行委員会」これは自治体でも企業でもなく、地元住民やすみだ好きなど個人集団の集まりです。
「はい、やりたいです」が集まってるわけで、NPO法人でもありません。

私はここで「Tシャツプロジェクト委員長」を担っております。
もちろん、個人ボランティアです。
え?ジャズフェスのTシャツプロジェクトってなんのこっちゃ??
と思われるかと思いますが、これは非常に重要なポジションです。
すみジャズに関して書きたいことはいっぱいありますが、今回はここの部分にフォーカスしてみます。

どんなイベントを行う上でも「運営資金」はかかってきます。
どんなに機材をただで協賛してもらっても、多くのお力をお借りしても、
すみジャズを行うには例年1200万円近くかかっています。

まず、「地域発信型」=「常に資金不足」なのは想像できるかと思います。
では、協賛金を取れば?とお思いでしょうが、それだけではまかなえません。
じゃあ助成金は?もちろんたくさんに申請して、1円でももらえるように実行委員長含め努力していますが、経産省もcool Japanが仕分けされたりで、大きな額はそれほど望めないのが実情。
とすると収入が望めるのは物販しかないのです。
もちろん、屋台は出ますが、例えば300円の焼きそば、1000食売っても30万円です。
頭がいたくなっちゃいますね。

そこで、単価が高くなるような物販を売りたいと思いますが、ロレックス売ったって誰も買いませんよね。
じゃあ、「フェスでそこそこ単価を上げられる商品ってなんだろう」

そこでTシャツの登場です。

え?なんでそこでTシャツなんだ?と思う人もいるかと思いますが、
「日本の音楽フェス文化」を考えると、フェスとTシャツが良い関係であることが分かります。(フェス知らない方は画像検索で「フェスT」と検索してみてくださいね)

大きなフェスでは必ずと言っていい程オリジナルTシャツを売っています。
だいたい25003500円てとこですよね。
Tシャツ自体の原価は企業にもよりますが安くて700800円。
あとは計算してみてくださいね。

お客さんとしてフェスでTシャツを買うメリットは

・一体感を味わえる
・お土産になる/記念になる
・家で使える(着替え用にも利用できる)
・老若男女販売対象を選ばない
・そんなに高く感じない(焼きそばに2000円は出せないが、Tシャツだと思うと妥当)
・コレクション精神をかき立てる

などなど。
また、錦糸町はものづくりの町で、繊維関係も優れているので、そういった地元と連携することで、町としても地元企業が絡んでいるということにすごく誇りを感じてくれるんです。また、町おこしは本来はその町が活気づくことが目的なので、ただ売るのではなく、どうすれば町のためになるのか、金銭面も精神面も、そして文化面からもも考え、物販を販売していくことになります。そのためにはまず今の町を知らなくてはならないわけです。
たかだか物販、されど物販なのです。
私も含めですが、どうしても全体の企画・運営といた魅力的な部分にとらわれがちですが、こういった草の根の役割を知ることも、意味のある企画を作る上で重要なんですよね。

特に「一体感を味わえる」というのは、こういったフェスに限らず多くの文化活動の観客側が本来味わいたい潜在的欲求で、こういったことを少しでも満たす、くすぐることが、次回の観客を育てることにつながるんですよね。また、このファン作りをしていくことで、このイベントを支え育てていこうという文化が作られていくと思います。継続してやっていけるいい企画になるかどうか、すみジャズはちょうど育っている途中なのです。

ということで、今回はここまで。お時間ある方は是非!


イベント名
3回すみだストリートジャズフェスティバル

日程
2012818()


19()



会場
錦糸町駅および東京スカイツリー周辺の墨田区内 屋内外約30ステージを予定(全会場入場無料




(青・Ne3

4 件のコメント:

  1. 現場の空気が溢れんばかりの文章に引き込まれました!!!
    物販、私の勤める劇団でも公演時には必ず出すのですが、正直なところ、売り上げも含めて目的意識が弱く、赤字でなければいいというスタンスです。新商品を考えるのが担当者の負担にすらなっており、何とかしたいのですが、具体的なアイデアが出せずにいます。売上が第一目的でなくとも、劇場に行ったという体験や、その時に感じたワクワクする気持ちを物として残せるなら充分に物販の魅力を感じますが、それを何にするかが難しく、“フェス=Tシャツ”くらい説得力のあるアイデアがほしいです★

     他の劇場などで何を扱っているかリサーチしますが、公演に全く関係ない単純にお土産という位置づけのものもよく見られます。それらを商品として選択する理由を教えてほしいな~と思いつつ、何でこれなんだろうと考えます。やっぱり演目と客層に見合うからなのか、と自分の落としどころを探りますが客観的に確信が持てないので不満が残ります…。

     何かアイデアをお持ちでしたら、小さなことでも結構ですので、是非教えて下さい★
    (青・さいとう)

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  2. すみジャズTシャツかわいいっ★
    そこで思い出したのが、以前参加したクラシック音楽のイベント「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」のTシャツです!イベントの魅力(音楽の楽しみ、悦び)がデザインされていて、全ての仕事が終わった時(私は連日チケットブースでチケットを売り、キーボードをたたき続けていました)に、男性用の大きいサイズのみでしたが、スタッフTシャツが何枚かあり、ほしい人はどうぞという話がありました。男性スタッフが会場で着用し、汗つきだったのですが、イベント会場のわくわく感や仕事の充実感などがこもったオリジナルTシャツは、今でも見るとその時の気持ちになります。
    (青・さいとう②)

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  3. はじめまして。芸・fmiと申します。
    フェスの物販やTシャツの話、大変興味深く拝見しました。
    売上を物販収入に頼っているコンサートや公演は多いと聞きますし、最近もある映画の興行収入を物販売り上げが上回ったそうでニュースになっていましたね。
    地元との連携で町の活性化を、という話もなるほどと思いました。いろいろな面において工夫しがいのある分野ですね。

    >さいとうさん
    私は演劇公演によく足を運ぶのですが、毎回物販コーナーで「この作品に関連するものを何か持ち帰りたい」という欲と戦っています(金欠なので…笑)。きっと終演後って、その作品についてもっと知りたい、もっと浸っていたいという気持ちが強いからでしょうね。なので私の場合、お土産系(Tシャツ、小物)というよりは、帰りの電車や帰宅後も楽しめる読み物系のものを購入することが多いです。例えばその公演の台本や、詳しいインタビュー・作品解説が載っている冊子など。何度も読み返して楽しめるし、もう一度その作品に「浸れる」所がいいなぁと思っています。

    (芸・fmi)

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  4. fmiさん
    「作品の世界を持続させる効果のあるもの」という視点を教えていただき、ありがとうございます!
    言われてみると自分にも思い当たるのに、アイデアとして思い描けず、近視眼的になっていることを自覚します。台本が売っていると稽古の風景を想像して、どんな課程を経て舞台の世界が出来上がったのかを考えたりして、楽しいですよね★「浸れる」というのはポイントですね!
    (青・さいとう)

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