2012年7月9日月曜日

行政とNPOの関わり

初めまして、お茶大のkinacoです。
私は学部の卒論で、徳島県鳴門の「第九」にまつわる活動を研究しました。
日本における「第九」活動の活発さは皆さんご承知のことと思いますが、
鳴門では、「第九」日本初演の地として様々な取り組みがなされています。
(ちなみにこの初演は、第一次世界大戦時に同地にあった板東俘虜収容所で行われたコンサートを指し、演奏はすべてドイツ兵によるもので、日本人による初演は東京音楽学校での演奏とされています。)

日本の多くの「第九」演奏会が年の暮れに開催されるのと異なり、鳴門の演奏会は、初演が行われた6月に市の文化会館で行われ、今年で31回目を迎えました。
この演奏会は、NPO法人 鳴門「第九」を歌う会 が中心となって運営されていますが、
この「歌う会」の会長は結成当時から鳴門市長が歴任していて、演奏会でも、演奏に先立って市長の挨拶があります。
この演奏会は、鳴門市制35周年及び鳴門市文化会館の落成を記念して始められたことからもわかるように、市の行政と深く関わっています。
 鳴門市がドイツのリューネブルクと姉妹都市盟約を結んでいることもあって、「第九」・ドイツをキーワードにしたイベントも活発です。(板東には、俘虜収容所に関する資料が多く展示されている博物館もあります。)

そこで今回、小林先生の講義を受け、鳴門のように、市の行政と市民(NPO)が協調して地域活性につながる文化活動を行っていることは、鳴門の「第九」活動の一特色かなと改めて感じました。
 「第九」活動は、市にとっては観光誘致や地域の活性化に貢献するもので、市民にとっては、合唱を通じて人々と交流する場となり、また行政が関わっていることで経済的な支援も多かれ少なかれあります。

このように、鳴門の「第九」活動は市民と行政が一体となっている例だと言えると思うのですが、逆に、市民と行政が全く関わり合わない(または、意見が一致しない)地域の文化活動の事例もあるのかな?ということが、いま気になっています。

ご意見などいただければ幸いです。(茶・kinaco)

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