2012年7月7日土曜日

日本初劇場レジデンシャルダンスカンパニーNoismについて

はじめまして、茶・harryです。

昨日、埼玉県の彩の国さいたま芸術劇場で行われたNoism1という
ダンスカンパニーの公演を観に行ってきましたので紹介させていただきたいと思います。


このNoism1というカンパニーは、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館が、
舞踊部門芸術監督にダンサー兼振付家の金森穣さんという方を迎えたことにより、
2004年に設立された日本初の劇場レジデンシャルダンスカンパニーです。
2009年には、付属の研修カンパニーNoism2が設立されました。
朝日舞台芸術賞舞踊賞を受賞するなど、ダンス界の中でもとても注目されている存在です。


昨日私が観た公演は、『Nameless Voice~水の庭、砂の家』というタイトルの公演で、
2008年の『Nameless Hands~人形の家』、2010年の『Nameless Poison~黒衣の僧』
に続く見世物小屋シリーズ第3弾として発表されました。


3弾となる今回の作品は、新潟、埼玉、静岡、愛知、金沢で公演が行われ、
企画段階より、彩の国さいたま芸術劇場、SPAC-静岡県舞台芸術センター、
愛知芸術文化センター、金沢21世紀美術館と連携をして制作されています。


なるほど、作品の内容も専属の劇場を持ち、各公演の劇場との連携なしには
出来ないような派手な演出がなされており、ダンサーの技術的レベルもかなり高く、
とても見応えのある舞台でした。

新潟市が全額出資する財団法人新潟市芸術文化振興財団の予算により
カンパニーの諸経費、団員の給与、公演にかかわる事業費などが賄われており、
稽古や制作に専念できる環境があるということもダンサーのレベルや公演の質に
大きく関わっているのではないかと思われます。


日本においてレジデンシャルカンパニーはまだまだ珍しい存在ですが、
このNoism1の活動はその先駆者として注目すべき存在だと思います。


今日、明日の埼玉での公演もわずかですが当日券が出るようです。
また、静岡、愛知、金沢でも公演が行われるので、
ぜひ一度Noism1の公演に足を運んでみてはいかがかでしょうか?


Noism公式サイト http://www.noism.jp/


茶・harry

5 件のコメント:

  1. harryさま
    はじめまして!芸大のこあずです。
    私は新潟市の出身で、学部の卒業論文でNoismを扱いました。
    Noism2に友人がいることもあり、とても身近な存在です。
    harryさまのおっしゃるとおりNoismの活動は、
    新潟市の出資によって支えられています。
    しかし、新潟市での認知度はあまり高いとは言えません。
    劇場のなかで、難しいことをやっている集団と思われている節があります。
    そんななか、Noismは「水と土の芸術祭」のパブリックアートでの公演や
    地元のデザイン事務所が行っている「春山登山」というイベントに参加するなど、
    地道にこつこつと劇場の外に出て行く活動をしています。
    そのような活動を通して、Noismの本領が発揮できる劇場へ行く人が増えることや
    新潟市のシビックプライドが高まることを、願ってやみません。
    Noismについては、私よりも詳しい人がいそうなので、
    ぜひその方にもコメントして欲しいです!!

    埼玉・・・すごく行きたかった・・・!!!
    うらやましいです!!!

    芸・こあず

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  2. こあずさま、こんにちは。
    コメントありがとうございます!

    実は私も友人がNoism2に所属しているんです。
    こあずさまは卒業論文でもNoismを扱われたということで、
    ぜひ研究の中でみえたものなど詳しく聞かせていただきたいと思いました。

    確かに、Noismは舞踊界の中では高い評価を受けていますが、
    舞踊界での評価と普段ダンスを観に行かない層を取り込むということを
    両立させるのはなかなか難しいのかもしれませんね…。
    ただ、レジデンシャルダンスカンパニーとして活動している以上、
    その両方を実現できるカンパニーになっていって欲しいなと私は思っています。

    もうご存知かもしれませんが、近々下記のような意見交換会も行われるようで、
    私は舞踊教育にも関心があるので、どのような会になるのかとても気になっています。
    静岡なので参加は難しいかもしれませんが、ご紹介までに。

    ~義務教育ダンス必修化をむかえて~
    りゅーとぴあ専属舞踊団Noism 芸術監督 金森穣氏との意見交換会
    http://www.nettam.jp/bbs/detail.php?no=6336  

    茶・harry

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  3. harryさま

    コメントへの返信ありがとうございます!芸・こあずです!
    世間は狭いですね〜!Noism2のお友達ももしかしたら共通しているかも・・・??
    他の記事で、オフ会の提案もありましたので、
    もし良かったら実際にみなさんで会ってわいわいお話しできたら
    楽しいかもしれませんね!(暑いので、小林先生のおすすめのビールを飲みながら!)

    私も、Noismにはぜひ両立して欲しいと思っています。
    ひとりの新潟市民(元、ですが)として、Nosimを外で観る機会の増加や、
    Noismの魅力を知る市民の増加を願ってやみません。

    SPACでの金森さんの意見交換会・・・行きたいです・・・が・・・予定が・・・
    先日、SPACの演劇祭を鑑賞するために初めて静岡に行ったのですが、
    意外と近いという印象があり、予定さえなかったら行ったのですが、残念です。

    もし、harryさんや他のみなさまが行ったら、このブログでレポートして下さると嬉しいです。

    芸・こあず

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  4. 静岡芸術劇場にてNoism公演を観てきました!
    先日、さいたま芸術劇場にシステム・カスタフィオールというフランスのダンスカンパニーの
    公演に行った際、Noismのポスター(さいたま公演の)を見たのですが、複数箇所の会場で同じ公演の
    ポスターやチラシを見ると、ツアーで巡るという公演形態を実感します!

     今日はアフタートークがあり、写真家・篠山紀信さんと金森穣さんのトークの予定が、篠山さんの急性胃炎
    という理由で、ピンチヒッターは社会学者・大澤真幸さんでした。

     司会の宮城聰さんから、シリーズ名の「見世物小屋シリーズ」というのはどんな意味なのかという質問に、金森さんは「演じる人は自分の意思と無関係に観客の視線にさらされていて、例えば膝が痛いけれども公演はあり、お客さんに見られる状況にあることから、演じる人を見世物と考え、敢えて人を物として表現したりしている」とのこと。金森さんのヨーロッパのダンスカンパニー所属時代の孤独だった経験についても話があり、幼少期より踊っていて、人から見られることで自分を物のように感じるようになり、このタイトル!というストーリーには納得したのですが、金森さん自身の内面の未消化なものが今後、何かをきっかけに解放されてダンスの雰囲気が変わる時が来るのでは、という予感もしました。表現の根底にある内面に興味をそそられます!更に、自分を表現することに悩む人がこういう表現者の作品に会う機会が増えるといいなと思うので、ツアーを組める場所が公共劇場以外にも広がる可能性はないのかなと考えます。
    (青・さいとう)

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  5. はじめまして*
    茶・yukkyと申します。
    Noismは生で観たことはないのですが、大学時代に舞踊の授業のビデオで何回か観たことがあり、いつか実際に鑑賞に行きたいと思っていました。
    公式サイトのリンクをありがとうございます。
    私もNoismの公演を観に行った方がこのブログ上でレポートをしてくださったらうれしいなと思います(^^)
    (茶・yukky)

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